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アストリッド様と「行くわよ愉快な下僕たち!」:episode16

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アストリッド様と「行くわよ愉快な下僕たち!」

旅は道連れ編:ヴェガルド語り_episode16

 アストリッド様は黙って頷いた。それを見て、ヘリュさんも頷く。

 二人の会話を黙って聞いていたけど、ボクにはイマイチ判んない。それに、適正者ってどんな人が適正者なのかな?

「ねえアストリッド様、どんな人が、そのエインヘリャルを扱うことができるの?」

「そうですわねえ、24時間肉体労働を休まずやり遂げられるような、底なしの体力を有した健康な若者ね」

 そ、そんな変人、本当にいるの!?

「魔術なのに、魔力じゃなく体力が必須なのか……」

「ええ……。そこは、同じくツッコミたいところね」

 難しそうに顔をしかめながら、二人は長いため息をついていた。

 話の後、アストリッド様は一枚のメモを書くと、ボクにお金を渡して買い物をしてこいって命じてきた。下僕の初仕事なんだって。でも当然だけど、買い物なんてしたことないから、ヨナスが一緒に買い物について行ってくれることになった。

「良かったあ、ヨナスが一緒に来てくれて」

「ハイでしゅ~。ヴェガルドしゃんは、わたくしめと同じ赤い瞳をしていましゅからね~。親近感がわいたんでしゅ」

「あ、ホントだ」

 ボクもヨナスも、赤い瞳をしてる。

「お買い物の仕方は、ちゃんと教えてあげましゅから、安心してくだしゃいね~」

「うん、頼りにしてる!」

 ヨナスを頭の上に乗せて、メモを片手にお店を探す。今日も人がいっぱいで、賑やかなところだなあ。それに、建物がいっぱいだ。

「ねえヨナス、建物って全部木で出来てるんだね」

「そうでしゅね~、だいたいの建物は、木造建築でしゅ」

 色を塗ってる建物もあるんだけど、この町は木の匂いがするんだよね。ヒュトネンの森も木のいい匂いでいっぱいだった。だから、そんなことがちょっと気になっちゃった。

「大きな街へ行くと、石造りの建物なんかも多いんでしゅよ。一般的には木材で作る建物が多いでしゅが、それはこの世界の大半が、森で出来ているからなのでしゅ~」

「どうして大半が森なの?」

「我々の住むこの世界ヴィンドフロトは、神々の世界に挟まれたところにあるのは知ってましゅね?」

「うん」

「光の神々の世界アルスキールスキンと、闇の神々の世界デュープルマニョール、この二つの神々の世界から、影響を受けていると聞いていましゅ。そして、戦うために神々がヴィンドフロトに降臨して、戦いで使う神力が世界に撒き散らされて、森の育成に一役買っている。そう、言い伝えられているのでしゅよ~」

「へ~、じゃあ、神様たちが森を育ててるんだね」

「まあ、そうとも言えましゅかねえ」

 ヨナスはくすくすと笑った。

「ちなみに、ヴィンドフロトに漂う神々の力の破片を、ラザネイトと呼ぶんでしゅ。ラザネイトは燃料に加工されて、人間たちの生活の一部に使われていましゅね~」

「部屋や道の灯りとかも、ラザネイト燃料で?」

「その通りでしゅ。ソルヘイム社というところが、ラザネイトを燃料に加工して、売り出しているのでしゅよ。そして、生活機器や汽車や船を動かす燃料にも回しているんでしゅ。便利でしゅね~」

「神様たちは人間に、いっぱい恵みを与えてるってことなのかなあ。ボクの住んでいた村は吹っ飛ばしたけど」

「意図して恵んでいるのか、単に人間が勝手に燃料にして使っちゃってるのか、それはわたくしめには判りませんが~、ヴェガルドしゃんが好きなように受け取ってもいいことだと思いましゅよ」

「ふむ~」

 ボクは足元を見る。

 この道は、石で平に舗装されてるの。見た目も綺麗だし、歩きやすいんだけど、石って冷たい感じがするんだ。でも木は温かい感じがするし、匂いもあって、ボクは木で作った建物とかが好きだなあ。

「ほらほら、あのお店でまずお買い物でしゅよ~」

旅は道連れ編:ヴェガルド語り_episode16 つづく

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