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片翼の召喚士-ReWork-:episode403

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片翼の召喚士-ReWork-

 エルアーラ遺跡編:episode403

「相変わらず、エグイな」

 アルカネットの容赦のない雷撃を見て、ザカリーが渋面を作った。

「あのヒトに手加減を期待するほうが、間違っているんですって」

 疲れたような笑いが満面を覆うカーティスが、げっそりとこぼした。

「あっ」

 ぴくっと身体を震わせ、キュッリッキがベルヴェルクの頭を優しく叩く。

「あそこに降りて、ベルヴェルク」

「おっさんから連絡入ったのかキューリ?」

 ギャリーが首を伸ばすと、「うん」とキュッリッキが返事をした。

「中の雑魚はテキトーに始末しておいたから、降りておいで、だって」

 適当じゃなく徹底的にの間違いじゃ、とギャリーは口の端を引きつらせた。

 ベルヴェルクは緩やかに旋回しながら静かに地面に降り立ち、背に乗っているみんなが降りやすいように、身体を屈めてくれた。

「ありがとうベルヴェルク」

 嘴に抱きついてキュッリッキが礼を言うと、ベルヴェルクは嬉しそうに喉を鳴らした。そしてふわりと地面を離れると、空に舞い上がって何もない空間に姿を消した。

「それではみなさん、行きましょうか」

 カーティスに促され、一同は遺跡の中に入っていった。

 暗い足元を魔法の光で照らしながら簡易階段を下りていくと、大きく開けた明るい場所に出た。その風景を見て、皆ぽかんと口を開けて辺りを見回す。

「ハーメンリンナの地下通路フロアの景色にそっくりだな」

「そっくりというか、そっくりだ」

 ギャリーとザカリーが目を瞬かせる。

「遺跡なんていうからぁ~、てっきり黴臭い石窟みたいなの、想像してたアタシぃ」

 両手を腰に当てながら、マリオンは赤い唇を歪めた。

 材質がいまだ不明とされる、乳白色の光沢のある板の貼られた壁や床や天井は、ハーメンリンナの地下通路で見られるものと全く同じものだった。板自体に淡い光が浮かんでいて、更に埋め込み式のライトに照らされてますます明るい。ここにも電力が備わっているようだ。

「アルカネットのやつが近未来的とかなんとか言ってたから、石窟とは違うだろうな」

 そして、とギャリーはフロアの片隅に目をやり、親指をクイッとそこに向ける。

「おっさん達の掃除したあとだな、アレ」

 あまり原型をとどめていない、無残な死体の山が築かれている。軍服からするに、ソレル王国兵だ。

「テキトーどころか、容赦なしっすね……」

 うんざりしたようにシビルがぼやく。

「加減をせずに力を行使した、というならテキトーではあるな」

 ガエルが肩をすくめる。

「我々もああならないように、行きましょうか」

 ため息混じりのカーティスの言葉に皆頷く。そして前方に見える別の入口に向かおうとしたとき、メルヴィンが叫んだ。

「ちょっと待ってください、リッキーさんがいません!」

エルアーラ遺跡編:episode403 つづく

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