ALCHERA-片翼の召喚士- 086 第七章:召喚士 アン=マリー女学院からの依頼・6

ゲームが忙しいゲームがいそがしry

キャラクターのレベルはすでに上がっているけど、さらに中身を強化するための経験値を取得するのに躍起になっていた1週間。強化するのにどれだけ必要かというと、1ジョブにつき6300万必要なわけです(・ω・) それを2キャラぶん、1キャラは2つのジョブをそれでしょ。ゼロから始めたわけじゃないけど、オンゲーですしね、まあタイヘンだった(´_ゝ`) マスター称号3ジョブぶんしっかりキャンペン期間中に取れてようございました。


恋愛初心者のキュッリッキさん、いきなりの展開にどうしていいか判りません。けど、毒は結構吐いてます(笑)





ALCHERA-片翼の召喚士-
第七章 召喚士 アン=マリー女学院からの依頼・6 086



 ヴィプネン族の治める惑星ヒイシの種族統一国家、ハワドウレ皇国に認められた独立国は、現時点で13在る。3年ほど前にコッコラ王国が皇国に反旗を翻し地図から抹消された。そして先月ソレル王国が中心となり、ベルマン公国、エクダル国、ボクルンド王国の三国も加担して反旗を翻し地図から抹消された。

 抹消された国々はハワドウレ皇国に、一領地として吸収されている。

 元々種族統一国家として興ったハワドウレ皇国だが、次第に独立して自らの国を打ち立てる者たちが現れ、それを容認して小国がいくつも興った。しかしこうして長い時を経て、抹消された国々は、元に戻ったと言える。

 自らの国を大きくする、ハワドウレ皇国に匹敵するほどの国力をつける。そして自国が皇国に成り代わって、ヴィプネン族の種族統一国家として惑星ヒイシに君臨する。それを夢見たのが、ブロムストランド共和国の現首相クリストフだった。

 これといってハワドウレ皇国から虐げられてもいなければ、あらゆる事柄に干渉されているわけでもない。毎年決められた献上金を納めることで、独立国としてある程度は自由にやっていけている。だが、それは本当に自由と言えるだろうか?

 ブロムストランド共和国もまた、皇国から離反した小国の一つに過ぎない。反旗を翻せば、即他国のように鎮圧吸収され、ブロムストランド共和国という名も、汚名と共に歴史の渦に消え去るのみだ。

 現在ウエケラ大陸には、ブロムストランド共和国のほかに、大陸の3分の1もの国土を持つトゥルーク王国と、あまり広くない国土のカッセル国、メリーン国の4国がある。その他に皇国の領地と自由都市があるが、クリストフは3国をまず自国として吸収することを考えた。

 軍事力はどの国も五分五分で、平たく言えばのどかな国風だ。そこを利用し、正面切っての侵略ではなく、裏で工作して乗っ取る計画を立てた。

 まずは一番の目障りなトゥルーク王国がターゲットとなった。経済力は大陸一であり、国王もまだ若く、世継ぎは王女一人だけだ。そして王女は首都から遠く離れた学校に留学しており、命を狙いやすい。

 幸いなことに、国王夫妻が視察先で事故死した。これはクリストフが手を回したものではなく、本当にただの偶然だった。しかしこの偶然は絶好の好機。

 クリストフは半年前から説得を試みていた自身の伯母である、シェシュティン院長を説き伏せ、協力にこぎ着けた。



「甥っ子のお遊びに協力して、王女を殺そうとするとはねえ……」

 ルーファスがしみじみと呟いた。

「そんなつまらんことに、ボクたちは引っ張り出されたというわけか。ちゃんと今回の報酬は支払われるんだろうな?」

 タルコットは憤懣やるかたない様子で、床に転がるシェシュティン院長の身体を容赦なく蹴飛ばす。相手が老婆でも遠慮がない。

「報酬は倍額にしてこの国に支払ってもらうがよかろう。王女の身の安全だけでなく、国乗っ取り計画を阻止してやったんだからな」

 軽蔑の眼差しを注ぎながら、ベルトルドはフンッと鼻息を吹いた。

 衝撃の事実を知り、今にも泣き出しそうなイリニア王女に気づいて、メルヴィンがほっそりした肩に手を置く。すると弾かれたように、軽やかな動作でメルヴィンの胸に飛び込んだ。

「!!?」

 メルヴィンよりも先に、キュッリッキがびっくりして「ちょっと!!」と声を荒げる。

「なんて恐ろしいのでしょう。わたくし、院長先生を信じておりましたのに」

 イリニア王女は涙をこぼし、メルヴィンを切なく見上げた。そのあまりにも素早い行動に、どうしていいか判らず、キュッリッキは二人のそばで喚きまくった。

「なによアンタ! 泣きつくんだったら女好きのルーさんかベルトルドさんにしてよ!!」

 両手で拳を作り、キュッリッキは怒鳴った。後ろの方で「マテこら」とルーファスとベルトルドがぼそりとツッコミを入れていた。

「王女」

「わたくしのことは、イリニアと呼び捨ててくださいませ」

 スルーされた挙句その言葉に、更にキュッリッキがカチンとなる。

「一体ナンナノ!? メルヴィンはアタシの恋人なんだからね! 厚かましいわよ離れて!」

 メルヴィンに抱きつきながら、イリニア王女はジロリとキュッリッキを睨みつけた。

「デリカシーの欠片も無い方ね。あなたみたいな人はメルヴィン様にふさわしくないわ」

 女好きにされてしまった――事実だが――ルーファスとベルトルドは、二人の美少女を眺めながら、ちょっと面白そうな展開、などと思っていた。

 キュッリッキはこれでもかと頬を膨らませると、ワナワナ身体を震わせ、ついにポロポロと涙をこぼし始めた。そして大きくしゃくりあげると、両手を広げてスタンバイしているベルトルドに泣きついた。

「うわ~~~ん、ナンナノあの女あああ」

「お~よしよし、俺がいるじゃないか。泣かない泣かない、ヨシヨシ」

 キュッリッキに泣きつかれて、ベルトルドは大喜びで慰めた。股間の疼きに耐えながら、全身から優しさのオーラを滲み出しまくってキュッリッキを抱きしめる。慰める一方で、今夜にはキュッリッキの処女をもらえる。それが頭の中で木霊しまくり、理性を総動員して大変なのだ。すっかり置いてけぼり状態のメルヴィンは、どうしていいか判らず途方にくれながら固まってしまっていた。

 大泣きしているキュッリッキと、これみよがしにベタベタ慰めているベルトルドが激しく気になりつつも、命を狙われ酷い事実に不安に陥っているイリニア王女を、邪険に振り払うのも気が引ける。数日一緒に旅をしてきて、多少情が移ってしまっていた。さてどうしたものかと考えるが、頭がグルグルして考えがまとまらず固まったままだ。

 乱暴に扱われ、地面に転がされたままほっとかれ状態のシェシュティン院長は、縛られたままギリギリと歯ぎしりをしてタルコットを睨みつけた。

「ババアの割に、なんだかえらく闘志がわいてるんじゃない? もしかして戦闘スキル〈才能〉持ちか」

 淡々とシェシュティン院長を見下ろし、タルコットは首をかしげた。

 学院で見たときは、楚々としてたおやかな老婦人だったが、今地面に転がっている姿は手負いの獣のような雰囲気を滲み出している。

「ああそいつ、不意打ちの一撃を飛ばしてきて吃驚したぞ。俺じゃなきゃマトモに顔面にヒットしてただろうな」

 ベルトルドには絶対防御と言われる防御能力が備わっている。アルカネット、リュリュ、キュッリッキのみには働かないとされるので、絶対とは言い切れないが。しかしベルトルドに敵意あるもの、たまたま飛んできたものなど、種類を問わず人々や物体、力などは自動的に空間転移してしまうのである。悪意や敵意がそこになくとも、ベルトルドの身体に害が及びそうなものは、勝手にどこかへ飛ばしてしまうのだ。それは自身が意識的にしていることではないので、絶対防御などと呼ばれていた。

「寸でで気づいて飛ばさなくてよかったが、老人とは思えない瞬発力だったぞ。戦闘スキル〈才能〉持ちはこれだから怖い」

 アンタに怖いものあるんですかっ!? という視線がチラホラ向けられるが、泣きじゃくるキュッリッキの頭を優しく撫でながら、ベルトルドはドヤ顔だった。

「クリストフは……クリストフは無事なの!?」

 屈辱を噛み締めるように、ようやく低い声で唸る。シェシュティン院長はベルトルドに険しい目を向けた。

「……ああ、ブロムストランドの首相のことか。どうなんだろう? あの時首相府か軍施設にでもいれば、死んでるんじゃないかな」

 全く他人事のように言う。まるで関心などない。雷霆(ケラウノス)を食らって生きている人間がいたら、逆にお目にかかりたいくらいだ。

「めんどくさいからな、首都ごと破壊してきた。今日でブロムストランド共和国も終わりだろう。王女の命を狙った罪で、トゥルーク王国に領土を接収してもらえばいい。生憎皇国は先月のモナルダ大陸の一件の事後処理でごたついていてな、つまらん小国の領土を併呑する事務処理手続きに手がまわらんのだ」

 近所の空家物件処理のように言われ、シェシュティン院長は顔を赤く憤怒させた。

 元々トゥルーク王国をどうこうしようという思惑で、アン=マリー女学院の院長職を引き受けてきたわけではなかった。シェシュティン院長はアン=マリー女学院の卒業生であり、学院側から院長として推挙され着任したのだ。

 そして突然半年前に甥のクリストフから、今回の国乗っ取り計画を明かされた。しかし、シェシュティン院長は最初断って、クリストフを諌めた。そんなことをしても、ハワドウレ皇国を滅ぼすことは不可能だと。国力も軍事力もはるかに上回り、ウエケラ大陸の国々を征服しても、到底及ばない。なにより動機も不十分で、たまたま夢見ただけで実行するなど愚行も甚だしい。散々言い尽くすがそれでもクリストフは諦めようとはしなかった。

 表立って軍を動かさず、国民を騒がせず秘密裏に実行する。幸いイリニア王女は学院におり、国王夫妻は事故死してしまった。それがシェシュティン院長の決断を促した。

 無謀なこととは理解していても、熱意をもって説得を試みる甥の願いに負けてしまった。

 しかしどういうわけか計画が漏れたのか、突如ハワドウレ皇国の副宰相が学院に乗り込んできた。戦闘の格闘スキル〈才能〉持ちのシェシュティン院長だったが、ベルトルドのサイ〈超能力〉の前には全ての動きが封じられてしまい、縛り上げられこのざまだ。そして、祖国ブロムストランド共和国の首都が破壊され、甥のクリストフ首相も生死不明。幼稚な夢の結末が、この現実だ。

「そいえばベルトルド様とキューリちゃん、なんで犯人判ったんです?」

 ふと気づいたようにルーファスが言うと、ベルトルドはちらっとルーファスに目を向ける。

「知らん」

「………」

「リッキーに言われたまま行動しただけだ」

「もしかして、ブルニタルさんとペルラさんの調査結果が出たんじゃないんですかね」

 シビルが割って入ると、すぐさまルーファスはエルダー街のアジトにいるカーティスに念話を送った。

(ええ、二人の調査が完了して、黒幕が判ったんです)

 待つことなく返答が返ってきて、ルーファスは頷いた。

(その様子だと、キューリさんが一緒にいるんでしょうか? もしかして、ベルトルド卿も)

(うん。ブロムストランド共和国の首都を吹っ飛ばして、シェシュティン院長を縛り上げて、オレらのいるヴェルゼットまでヤッテキタヨ)

(………吹っ飛ばしたんですか)

(みたい……。オマケにブロムストランドの首相の生死も定かではないくらい、徹底的にやってきたみたいヨ)

(いつものこととはいえ……我々は知らぬ存ぜぬの姿勢でいきますよ)

(んだね)

 カーティスとの通信を打ち切り、サッと説明する。

「相変わらず調査に関しては優秀な奴らだな」

 ベルトルドが率直に褒めると、シビルが薄く笑う。

「王女をさっさと送り届けて、仕事を終わらせろ。報酬交渉はタルコットにでもやらせておけば、確実に倍額ぼったくれるだろう」

「お任せあれ」

 戦闘がろくに行えなかったストレスを満面に浮かべ、タルコットは頷いた。

「先程から気になっていたのですが、あの方はもしかして……」

 メルヴィンの胸に顔を伏せていたイリニア王女が、後ろを振り返りながら呟く。

「ええ、ハワドウレ皇国の副宰相兼軍総帥の、ベルトルド様です」

「まあ、やはりそうでしたか」

 先月の世界中継の際に見た人物であると判り、イリニア王女は身をすくめた。宣戦布告の中継の時には思わなかったが、ソレル国王を処刑した時のベルトルドがあまりにも恐ろしくて、気を失ってしまったのだ。

 今はああして、泣きじゃくる少女を優しく慰めている姿だが、イリニア王女はどうにも馴染めそうもなかった。

 キュッリッキを優しく見つめていたベルトルドは、イリニア王女の視線を感じて顔を上げた。そして「おや?」とあることに気づく。

「あ! 汽車の時間だよ~。オレらそろそろ乗らないと」

「コレどうするんです?」

 コレ、とシビルが縛られているシェシュティン院長を指差す。

「連行するしかナイけど、切符買ってないよー。あの汽車全席指定だから、貨物に乗せておいてもらう?」

「一応、人間ですし……」

「俺が首都まで連れて行ってやろう。汽車で移動となると、時間がかかりすぎる」

 あざーっす! と、ライオン傭兵団の皆は素直に歓喜を上げる。

 ベルトルドは怖いが、空間転移で連れて行ってもらえるのはラクチンだからだ。

「切符代損したなあ…、払い戻しできないっぽいし」

 エグザイル・システムと違って、汽車は利用にお金がかかる。更に、国によって値段も違い、ワイ・メア大陸鉄道に比べると、少し高めだった。利用客数に違いがあるからである。

「切符代も割増で払ってもらえばいい! いくぞバカども」

 まだ泣いているキュッリッキをしっかり抱きしめ、シェシュティン院長を足で踏みつけ、ライオン傭兵団とイリニア王女を連れ、ベルトルドは空間転移した。



 ベルトルドとは正反対に、口を閉じて黙っていれば、アルカネットは優しそうな好い人、と周りには見られている。表情が淡々としていても、端整で穏やかな顔をしているので他人受けがいい。しかしその仮面の下に、サドッ気溢れる別の顔が潜んでいることは、身内以外は知らない。

 魔法部隊(ビリエル)の軍服で長身を包み、片方の手を腰に当て、じっと前方を見据えて立っている。時折風がマントをそっと凪いでいくが、微動だにしなかった。

 その後ろに控えるように、なよっと腰をくねらせて立つリュリュは、前方の空間に歪みを感じて目を眇めた。

「来たわねん」

 アルカネットも少し顎を上げる。

「着いたぞ!」

「いやあ、ホントらくでいいっすね~」

「ありがとうございます」

 騒々しい声が突如現れた。

「ご機嫌よう、ベルトルド様」

「ん?」

 聴き慣れた声に名前を呼ばれ、顔を上げてベルトルドはひきつった。

 ――何故、アルカネットがこんなところにいる!?

 到着したのはトゥルーク王国首都ヴァルテルの王宮前。

 アルカネットの後ろに立つリュリュを見つけ、ベルトルドは瞬時に理解し背中でダラダラ汗をかいた。

「無事、王女を連れてきれくれたようで、ようございました。先程から宰相や王宮の方々が、大変心配なさってお待ちおいでです」

 業務連絡を告げるように淡々とアルカネットが言うと、背後からざわざわと人々の声が近づいてきた。

「イリニア殿下!」

 ずっとメルヴィンに寄り添っていたイリニア王女は、名前を呼ばれてハッと顔を向けた。

「叔父様!」

 イリニア王女は叔父、ニコデムス宰相に駆け寄り抱きついた。

「おお、心配しましたぞ殿下。ご無事のご帰還、心よりお慶び申し上げます」

「心配をかけて申し訳ありません。わたくしが学院へ留学したいと我が儘を言わなければ、こんなことには」

「勉学に熱心な殿下ですから。しかし本当にご無事で良かった」

「ありがとうございます、叔父様」

 感動の再会劇を目の端に捉えつつ、ベルトルドはキュッリッキをしっかり抱きしめたまま、アルカネットを引き攣りながら睨みつけていた。

「ハーメンリンナで会議中のあなたが、何故こんなところにいらっしゃるのでしょう?」

「……ライオンの連中の、手伝い?」

「ほほう、あなたがそんなにあの連中を可愛がっているとは知りませんでした。素晴らし親心ですが、会議をすっぽかしてすることではありませんよ?」

「…………」

「おまけに、リッキーさんをそんなに泣かせて、どういうおつもりですか??」

「俺が泣かせたんじゃないぞ! メルヴィンが悪い!!」

「えっ」

「メルヴィン悪くないんだよ! ヘンなこと言わないでベルトルドさんのバカ!!」

 バシッと顔面を叩かれて、ベルトルドは鼻を押さえた。あちこちから「ぷっ」と吹き出す声がする。

「あのイケスカナイ女が全部悪いんだから! アタシのメルヴィンにちょっかい出して、ああいうの、泥棒猫って言うんだよ。マリオンが言ってたもん」

 イリニア王女をビシッと指差して、ベソ顔のキュッリッキが言うと、

「殿下に向かってなんという口の利き方をする! 無礼な小娘が!」

 速攻ニコデムス宰相が大声で怒鳴った。すると、

「誰に向かって怒鳴るか無礼者!!」

 と、ベルトルドとアルカネットが異口同音に怒鳴り返した。これにニコデムス宰相は驚き、目を瞬かせる。

「この田舎者めが! 貴様こそ下賎の身で誰に向かって上から目線で口を利くか!! ハワドウレ皇国が皇王と、この俺副宰相兼軍総帥ベルトルドが後見をつとめる召喚士だぞ。本来貴様のような片田舎の小国の宰相ごときが、対等に口を利いていい相手ではない! 彼女は王族以上……いや、それ以上の神に愛されし存在だ。この痴れ者が」

「不埒な振る舞いをする王女の躾をしっかりすることです。そのようなままの王女が、この国の女王になるなど、国としての品位を疑いますよ」

 本気で怒っているベルトルドとアルカネットの容赦のない威圧感に、イリニア王女とニコデムス宰相は、凍りついたように固まってしまっていた。そして、ライオン傭兵団の皆も、少々驚きを隠せなかった。

「キューリちゃんの地位って、なんかスゴイことになってるのね」

「皇王様が後ろ盾だし、貴族以上……すでに皇王一族の末席くらいには該当するんじゃないですかねえ」

 ルーファスとシビルが小声で呟く。

「別格なんじゃない? 人間の最高地位と同格って感じじゃないよ、あの言い草」

 タルコットも腕を組みながら呟いた。

「あーたたち、小娘のこととなると、どうしてそう息が合うの」

 これまで黙って成り行きを見ていたリュリュが、ようやく口を開いた。

「あの巫山戯た野郎が、俺のリッキーを怒鳴るからだ! 全く無礼極まりない奴だ」

「私のリッキーさんに向けて、なんて言い草でしょう全く」

「自分所有という、そこだけは譲らないわけね……」

 呆れ顔でリュリュはため息をついた。

「ね、二人共、アレ気づいてる?」

 リュリュはイリニア王女のほうへ顎をしゃくる。ベルトルドとアルカネットは頷いた。

「ああ。おもしろいものを見つけたな、と思っていた」

「召喚スキル〈才能〉持ちのようですね。思わぬ拾い物、でしょうか」



第七章 召喚士 アン=マリー女学院からの依頼・6 つづく



085 第七章 召喚士 アン=マリー女学院からの依頼・5

目次へ戻る


関連記事
オリジナルファンタジー小説

Comments 1

ユズキ

Re: タイトルなし

涼音さんこんばんわヽ(・∀・)ノ

>↓の御大の妄想にニヤニヤしちゃいました。

常にあの人の脳内桃色天国ですしねw エロイことを考えさせたら24時間爆走してます(´_ゝ`)
思考表現を、オブラートに包んで翻訳してみました。もっとストレートに書くかどうか悩んだのはナイショです☆

>メルヴィンいい加減気付けよ(笑)

メルヴィンとしては、キュッリッキさんが全てなのはたしか。浮気する意思もないし、王女を大切に扱っているのは、あくまで依頼の護衛主であり、不憫な状況に置かれている哀れみから誤解を招くような感じになっているだけ。
と、本人は思っているんだけど、キュッリッキさんはそんなこと判るはずもなくw
そういうところまでお互い分かり合えるようになるのは、まだまだ時間がかかりそうです(・∀・)

ちなみに今回の御大の行動については、あるひとから説教されるので、乞うご期待です(ふふり

>何処に皆さんの萌え要素があったのか、是非知りたい(笑)

人気作家さんの新作というのでドバーッととびついた、とか、ショートだから読むか! てひともいるかもですねw
長編は途中からだとメンドクサイ、とか、いつ終わるか判らないから終わったら読もうかな~な反応があるから、そういった感じで出だしも良かったのではないでしょうか(・∀・)

新作開始で反応大きいと嬉しいですよね羨ましいw
読者のニーズに応えるとかも大事なんだろうけど、お金とってる商業じゃあないし、書きたいように書くのが一番いいかとw
あんまり流行り路線に添おうととしても、わたし書けないです(´_ゝ`)

ムーンのほうはノータッチだから、そっち系読者の思考回路は、大真面目にちょっと判らないっす><w

2015-11-24 (Tue) 01:20 | EDIT | REPLY |   

Leave a reply