ALCHERA-片翼の召喚士- 102 第八章:奪われしもの 彼女が遺した空への想い・3

読み切り短編集の表題を【 乗り換えまでには読み終わるかも? 】と改名しました。

前からタイトルらしいタイトルも浮かばなかったけど、いまいちインパクト感に欠けるなあ・・・と思っていたので(・ω・)

ネタを2本ほど思いついたけど、たぶん今月書いてるヒマがなっしぶる。


チビ御大、あの尊大で女好きなところは、それぞれ父母から均等に受け継いでいるようです(´_ゝ`)

アナナスの実=パイナップル。素直に書かないところがファンタジー(意味不

彼女が遺した空への想いは、まだもうちょっと続きます。





ALCHERA-片翼の召喚士-
第八章 奪われしもの 彼女が遺した空への想い・3 102



 刃物で斬ったように、綺麗に真っ二つに割れたリンゴを見て、中年の男性教師は満足そうに微笑んだ。

「コントロールが格段に上達しているね。さすが、優秀な子だ」

「この、鬱陶しいのを早く外したいからね」

 ベルトルドは手首に巻いていた装飾品を、嫌そうにつまみあげた。今は、学校なので教師に外してもらっている。

「ハワドウレ皇国のサイ〈超能力〉専門機関に作ってもらった特注品だぞ。生憎ゼイルストラでは、キミほどのサイ〈超能力〉を制御できるモノは作れないから」

 ませた調子で肩をすくめると、ベルトルドは装飾品を机の上に置く。

 今日は念力のコントロールを訓練していた。

 サイ〈超能力〉は精神力が全てであり、精神力をまず鍛え、自らコントロール出来なければサイ〈超能力〉を上手く扱うことはできない。

 ベルトルドのようにOverランクのスキル〈才能〉にもなると、とてつもない精神力が必要になる。大人でも制御できるかどうか不明なレベルだ。しかし、ベルトルドは使いこなせる自信がある。守るべき者たちのために使いこなすことが、今のベルトルドの目標でもあった。

「よし、次は…」

「ベル、ベル! 大変なの、早くきてちょうだい!!」

 突然教室にリュリュが飛び込んできて、ベルトルドの服にしがみついてまくしたてる。

「どうしたリュー?」

「とにかく大変なのよ! アルが」

「アルカネットが?」

 眉間をしかめ、ベルトルドはリュリュの記憶を読んだ。そして舌打ちすると、教室を飛び出した。



 食堂に駆けつけると、たくさんの生徒たちが群がっていて大きな騒動になっていた。

「アルカネット!」

 人垣の外からアルカネットの名を叫ぶが、騒然とした生徒たちの声でかきけされる。

 アーナンド島にある、ゼイルストラ・カウプンキ唯一の総合学校。基礎的な勉強と、各種スキル〈才能〉に対応した訓練機関を一緒にしている。ハワドウレ皇国や小国などと違い、自由都市では総合学校として、同じ敷地内で子供たちに勉強やスキル〈才能〉訓練を行わせていた。

「ええい、邪魔だバカ者共!!」

 かなり乱暴に、念力を使って群がっている生徒たちを払い除けた。

 いきなりたくさんの生徒たちが吹っ飛ばされ、食堂は更にどよめき騒然とする。

「俺の前を塞ぐんじゃない」

 ケッとした表情で言い捨てると、ベルトルドは人垣の中へ踏み込んだ。

「アルカネット!」

 首を項垂れさせて、アルカネットは後ろを向いていた。その足元には、大怪我をした女生徒が5名転がっている。

「息してんのか!?」

 びっくりしたベルトルドは、すぐさま女生徒たちのもとへ駆け寄り、赤毛の女生徒を揺さぶる。

「うぅ……」

 揺さぶった衝撃で怪我に響いたのか、女生徒はくぐもった声で唸った。

「よかった、まだ生きてるな」

 ベルトルドは人垣のほうへ振り向き、ドスをきかせた声を張り上げる。

「見てないで女生徒たちを医務室に運べ無能ども!!」

 否定も拒絶も受け付けない尊大な態度で怒鳴られ、生徒たちはワラワラと慌てて駆け寄った。普通なら”無能ども”と10歳児に言われれば、キレてもいいところだ。しかし皆おとなしく言われるままに従っている。ベルトルドがOverランクのサイ〈超能力〉スキル〈才能〉を有していることを、知らない者などいないからだ。

「怪我してるからな、丁寧に運べよ」

 男女の生徒が複数がかりで、怪我をした女生徒たちを抱え上げて医務室へと向かった。

「それから残ってるお前ら、とっとと教室戻るなり家に帰れ! 鬱陶しいわ」

 視線だけで殺されそうな気迫につままれて、野次馬たちは蜘蛛の子を散らすように、その場からそそくさと立ち去っていく。

 ドタドタとしたやかましい足音が、徐々に遠ざかる。

 一気に静まり返った食堂には、ベルトルド、アルカネット、リュリュの3人だけが残った。

「何があったんだ? アルカネット」

 ずっと項垂れているアルカネットに近づき、ベルトルドはそっとアルカネットの肩に手を置く。

「あいつら、あいつら…」

 ゆっくり顔を上げたアルカネットは、険しい顔をベルトルドへと向ける。

「ボクのリューディアに悪いことをしようと企んでいたんだ!」

「悪いこと、だと?」

 ベルトルドの眉間にシワが寄る。

「彼女を貶め、辱めようと画策していたんだ! ボクはそれを耳にしたから、だから成敗してやったんだっ」

 歯を噛み締め、怒りの収まらぬ様子でアルカネットは言った。

 詳細を説明させようにも、今のアルカネットではきちんとは話せないだろう。感情が昂り過ぎて、下手をするとよけい煽る結果になりそうだ。

 サイ〈超能力〉を使うことを決めたベルトルドは、アルカネットをじっと見据えると、アルカネットの記憶を透視する。

 アルカネットの記憶が、脳裏に映像として再生されていく。アルカネットの感情が記憶にかぶさり、映像は赤いフィルターがかかったようになっていた。

 食堂を通りかかったアルカネットが、席の一角に座る女生徒たちの会話を、偶然耳に止めた。

 ――リューディアってさ、マジむかつくんだけどぉ。

 ――あのオンナ、前からイケスカナイよねー。

 ――男たちからチヤホヤされてさあ。先生にも色目使ってんじゃね。

 ――ちょっとくらい顔がイイからって、ナマイキなんだよ。

 ――ねえ、ねえ、街のゴロツキたちに、あのオンナくれてやらない?

 ――ああ、それいいアイデアね!

 ――めちゃくちゃにしてもらおうよっ!

 ――表にでらんないようにしてやるわ。

 ベルトルドは胸糞の悪い思いに、頭を横にゆるゆると振ってため息をこぼした。あの女生徒たちが何を企んでいたのか、子供でもおおよその察しはつく。

 あんな会話を耳にして、アルカネットが黙っているわけがない。

 アルカネットは魔法スキル〈才能〉のOverランクだ。怒り狂ったアルカネットが魔法を使えばどうなるかは、あの瀕死の女生徒たちの様子を見れば、明らかだ。

 学校の建物は、魔法やサイ〈超能力〉の力で簡単に崩壊しないよう、特殊な処置が施されている。それでもよく見ると、アルカネットの魔法を吸収しきれなかった痕跡が、あちこちに見えた。まだアルカネットの魔法のコントロールが未熟なところも、あの女生徒たちの寿命を繋いだとも言える。

 怒りに身体を震わせるアルカネットを、ベルトルドは抱き寄せてギュッと抱きしめた。

「よく阻止してくれたな。ありがとう、アルカネット」

「ベルトルド……」

 アルカネットの身体の震えが止まり、力が抜けたように、ベルトルドに身体を預けた。

「いずれ、恋人になるんだろ。ひどいことにならず、水際で食い止めることができて、良かったじゃないか」

「うん」

「まあ、だけど……ちょっと、やり過ぎだな」

 ベルトルドは苦笑すると、アルカネットを優しく見やった。

「うん、ごめん……」

 アルカネットは素直に謝る。

 本当のアルカネットは優しい子だと、ベルトルドはよく知っている。

「アル、もう大丈夫?」

 二人からちょっと距離を置いて、リュリュがもじもじしながら声をかけた。

「大丈夫だよ」

 ベルトルドが安心させるように言うと、アルカネットはリュリュに向けて「ごめん」と謝った。

 リュリュが安心したように肩の力を抜いたとき、食堂に教師たちが入ってきた。



 アルカネットの父イスモと母レンミッキが学校に呼ばれ、ベルトルドが証拠として自らのサイ〈超能力〉で見たアルカネットの記憶を提出した。サイ〈超能力〉で視たことは、捏造できない確かな証拠として、法定でも通用する。とくにベルトルドは優秀な生徒として、学校側の信頼も厚い。それに、ベルトルドの指示によって、大怪我をした女生徒たちは、手当が早くすみ、命に別状はないとこのとだった。死人が出なかったことは、幸いだった。

 女生徒たちの悪巧みは、実行されていないため未遂だが、実行されていたら目も当てられなく。また、冗談の域を超えている悪意を含んだ感情が、露骨に見え隠れしていた。

 生徒同士の喧嘩――ほぼ一方的な制裁ともとれたが――とし、事情も事情なので、アルカネットは1週間の謹慎処分、ということで一応の決着をつけた。

 アルカネットの家のクルーザーでみんな一緒に帰ることになり、アルカネット、リュリュ、レンミッキは、先にクルーザーに乗り込んだ。

「ベルくん」

「はい」

「今日はありがとう。あの子の暴走を止めてくれて」

「いえ、リュリュがすぐ知らせに来てくれたから。それに、俺が現場へ駆けつけた時は、あれ以上女生徒たちを傷つける意思はなかったし、アルカネットは」

「そうか……」

 イスモは息子と同じ色をした髪の毛をかきあげると、とても落ち込んだようにため息をついた。

「ベルくんも知ってるように、あの子はちょっと、感情の起伏が激しいところがある。カッとなったりキレたりするとね。――まだあの子の魔法コントロールが未熟なおかげで、殺すには至らなかったのもあるだろう。なまじOverランクなんてとてつもない力だから、あんなふうに、あの子の神経を逆なでするようなことが、またあったらもう……」

 イスモは建築スキル〈才能〉、妻レンミッキは医療の獣医スキル〈才能〉持ちだ。しかし息子は魔法スキル〈才能〉を持って生まれてきて、更にOverランクである。

 また暴走するようなことがあれば、両親は止めることが難しいし、できないだろう。

「おじさん、大丈夫だよ」

 ベルトルドはイスモにガッツポーズを作ってみせる。

「俺がずっと、アルカネットを見守っていくから」

「ベルくん…」

「大人になるまで、俺がずっと一緒にいて、あいつを守っていくから。だから、安心してよ!」

 幼い頃から、こうしてずっと、ベルトルドはアルカネットを守っている。

 イスモはそのことを、よく知っていた。

 1ヶ月しか年の差がないくせに、いつだって兄貴気取りで。

 そのことで、イスモは何度助けられただろう。

 アルカネットが魔法スキル〈才能〉だと判明したとき、イスモの心に小さな恐怖が芽生えた。魔法というものが、どんなにすごいものかは、子供の頃学校で目の当たりにして知っている。そんなすごい力を、自分の子供が授かって生まれてきて、どう扱えばいいのだろうかと不安でいっぱいだった。それは妻のレンミッキも同じだが、彼女は”母”という力強さで不安を克服している。

「アルカネットは優しいから、だから大丈夫だよ、おじさん」

 ベルトルドは無邪気な笑みをイスモに向けた。

「俺がついてるんだからな!」

 イスモは救われたような気持ちで、ベルトルドに信頼を込めて頷いた。



 クルーザーに着くと、アルカネットとリュリュは、レンミッキからおやつのクッキーをもらってはしゃいでいた。

「あ、俺も食べたい!」

「ベルトルドちゃんの分もあるわよ」

 レンミッキが優しく微笑みながら、手にしていた包み紙を手渡す。

「ありがとう、おばさん」

 甲板ではしゃぐアルカネットとリュリュの輪の中に混ざって、ベルトルドも包み紙を開いてクッキーを口に放り込んだ。

「さあ、シャシカラ島へ帰ろう」



 島へ着いてからイスモとレンミッキは、ベルトルドとリュリュの家を回って、遅く帰ってきた事情の説明と謝罪をした。

「デザート持ってきたわ、ベルトルド」

 夕食後、リビングのソファに寝転ぶベルトルドのもとへ、フルーツを入れた皿を持って、母サーラが傍らに座った。

「あなたの大好きなアナナスの実よ、食べなさい」

「うん」

 跳ねるように飛び起きて、テーブルの上に置かれた皿を取る。

 スプーンですくって口に入れたアナナスの実は、噛むとジューシーな果実をたっぷりとしみ出した。よく熟れていて、甘い味が口いっぱいに広がる。

「今日は大変だったわね」

「うん…」

「あなたに怪我がなくて、本当に良かった」

「俺が怪我するわけないじゃん」

 ベルトルドはムキになって、アナナスの実を3切れ放り込んだ。

「万が一、アルカネットくんの魔法が当たったりしたら…」

「学校じゃ装飾品は外してもらえてるから、念力で防ぐだけさ。俺、優秀なんだぜ」

 拗ねるようにサーラを見ると、サーラは深々とため息をついた。そして、握り拳を作ると、拳に「はーっ」と息をかけて、息子の脳天に叩きつける。

「………ディアのより痛いぞ母さん……」

「まったくもー!」

 一発ゲンコツを見舞ったあと、サーラはベルトルドを抱きしめる。

「心配してるのよ! いくらあんたがOverランクのサイ〈超能力〉スキル〈才能〉があるといっても、まだ10歳のお子様なの」

「……」

「いくら幼馴染で家族同然とは言っても、万が一ってことにでもなったら」

「万が一には、絶対にならない!」

 母の胸に顔を押し付けられながらも、ベルトルドはきっぱりと言った。

「ベルトルド……」

「あいつは原因もなく暴走したりしない。アルカネットが暴走したのは、ディアが危険な目に遭うかもしれない会話を耳にしたからだ」

「え?」

 アルカネットが問題を起こした事情を知れば、リューディアが傷つくだろうと、イスモとレンミッキはそこまで詳細な説明をしなかった。

 ベルトルドはそのことも含めてサーラに話すと、沈痛な面持ちになり、サーラは深々とため息をついた。

「そうだったの…。たしかに、リューディアちゃんが知ったら、とても深く傷つくと思うわ。優しくて責任感の強い子だもの」

「明日学校へ行けば、ディアも知っちゃうかもしれないけどな」

「そうね。口には関所がないから」

 ベルトルドはソファの上にあぐらをかいて腕を組む。

「ディアのことが絡まなければ、アルカネットは暴走しない。キレやすいところはあるけど、ディアのこと以外で、あいつがキレたことなんかない」

 無関心ではないが、リューディア以外のことには、あまり熱くならない。

「俺が二人をしっかり守るから、もう大丈夫だ!」

 責任感の塊のようなことを言う息子を、サーラは黙って見ていた。しかし、目をスッと細めると、ベルトルドの耳元でそっと囁く。

「あんたもリューディアちゃんに、とーっても恋しちゃってるでしょ?」

 すると一瞬にして、ベルトルドの顔も耳も真っ赤に染まり、蒸気でも噴射しそうな顔を向けてきた。

「ばっ…ばっ、ばっか! 何をいきなり言うんだババア!!」

「誰がババアじゃ!」

 返す刀の勢いで、サーラの容赦のない肘鉄が、脳天に炸裂する。

「のおお……」

 頭をかかえて、ベルトルドは俯いた。

「ホントにもう、あんたはマセガキなんだから! 10歳児のくせに、大人でも滅多にできないことをするんじゃないのっ」

 アルカネットのために身を引いたことを、サーラは見抜いていた。

 ぐわんぐわん脳天から痛みが押し寄せてくるが、ベルトルドは顔を上げてサーラを睨みつける。

「脳細胞が死滅する!」

「大丈夫よ、まだ若いんだから」

 小児科医の母親にサラッと言われて、ベルトルドは言葉に詰まる。

「イラナイ細胞を取り払って、必要な分だけ残ればいいのよ」

「医者の風上にも置けん発言を堂々と……」

「リューディアちゃんがあんたのお嫁さんなら、二つ返事でOKしたのに」

 これはサーラの本音である。

 幼馴染に恋を譲るなど、健気なことをしている息子を可愛いと思う反面、そこまでしなくてもと思う。何故なら、リューディア本人はベルトルドに気があると、サーラは気づいているからだ。

 ベルトルドはサーラから、フイッと顔を背けた。

「俺には、家族と同じくらい、アルカネットもディアも大事だ。リューも、おじさんたちやおばさんたちも大事だから、だから、わだかまりは作りたくない」

 真顔になり、正面にある飾り棚に並べられた写真立てを見つめる。

「選べないんだ。アルカネットか、ディアか。どちらかを選べば、きっと失ってしまうんだ。表面上は仲のいい幼馴染でも、きっと心に小さなわだかまりができて、それで歪んでしまうかもしれないから」

 ベルトルドはサイ〈超能力〉によって、あえて透視をおこなわなくても、他人の心が勝手に見えてしまう。流れ込んできてしまう。サイ〈超能力〉を抑制する装飾品を付けられる前も今も、容赦なく視えてしまうから。だから、ベルトルドは知っている。

 仲良しの他人同士が、実は小さなわだかまりを心の奥底に隠し持っていて、それを悟られないように、ペルソナをかぶって生きていることを。

 父も母も。おじさんもおばさんも。

 視えてしまうからこそ、避けたかった。そんなイヤなモヤモヤを抱えて、それを隠しながら、嘘をつきながら生きたくない。

 大人になれば、そんなものはいくつも抱えていくことになる。子供の今だけは綺麗なまま生きていけるけど、大人の世界に入れば、イヤでも沢山のイヤなものを持つようになる。

 それでも。

 大切なあの二人とは、永遠に純粋なまま、心の底から仲良しでいたい。

 そのためなら、無理に自分の恋を押し通さなくてもいい。

 アルカネットとリューディアが幸せになれば、それは自分にとって幸せなのだから。

「心配すんな! 俺には世界中の女が待っている! 美人も選り取りみどり、そこで新しい恋を見つけるぜ!」

 ディアだけが女じゃない! と、拳を掲げて力強く宣言したところで、サーラのゲンコツが再び脳天に炸裂した。

「息子を労われ母親……」

「いい、ベルトルド、これだけは言っておくわ」

 ベルトルドの小さな耳をつまみ上げ、サーラは口を近づけて囁くように言う。

「あんたがリクハルド二世なのは、母親のわたしがよぉーっく判ってる。だから注意しておくわね。いいこと、性病にだけは気をつけなさい。あんたが星の数の女とエッチなことをしても、わたしは咎めたりしない。けど、性病をもらってきた日には、親子の縁を切るから、それだけは一生心に刻んで励むことね」

 二人の様子をリビングの入口からこっそりと見ていたリクハルドは、がんばれ息子よ! と、心の中で我が子を応援していた。


第八章 奪われしもの 彼女が遺した空への想い・3 つづく



101 第八章 奪われしもの 彼女が遺した空への想い・2

目次へ戻る


関連記事
オリジナルファンタジー小説

Comments 2

八少女 夕

そうか……

こんばんは。

御大、10歳の頃からアルカネットさんのために、身を引いたり守ったりなどをしてきたのですね。そしてアルカネットさんはもうこの頃から感情を暴走させることがあったのですね。

二人ともそんなにすごい能力でなかったら、子どものやることだからそんなに実害はないでしょうけれど、大人たちにもどうにもできないほどのすごい能力の二人が揃ってしまっているので、大変でしたよね。

でも、御大(10歳)とリューディアさんが相思相愛だったということは、リッキーをめぐる想いも複雑なのでしょうね。ましてや、アルカネットさんにリッキーがあんなことをされたのはつらかっただろうな。リッキーは、リューディアではないですけれど。

御大のお母さん、さすがだなあ(笑)

2016-02-08 (Mon) 03:12 | EDIT | REPLY |   

ユズキ

Re: そうか……

八少女さんこんばんわヽ(・∀・)ノ

>10歳の頃からアルカネットさんのために

5歳の頃からですね~。今日UPしたほうに経緯が出ております。
自分で読み返してると、健気だったんだな・・とか思ってしまいますが、もうちょっと先のほうで、御大が何故ここまでするのか、というのをリュリュたんが語るシーンがでてきまふ。

アルカネットさんの暴走具合は生まれつきだったのです。現実でもいますよね、すぐカッとなってしまうっていう。あれの最悪版までいけるひとです(;´Д`)

親も怖くないわけがないんですよね。いくら自分の子供だからといっても。アルカネットさんの両親は、ごく普通の感性だと思います。
御大の両親は、御大と性格がよく似てますから(笑) けっこう強いですねw

>リッキーをめぐる想いも複雑なのでしょうね。

かな~~~~~り複雑ですねえ><
普通なら「ぶっ殺す!」となるところだけど、ああなってしまったアルカネットさんの背景事情もよくわかっているし、御大のほうが壊れてもいいレベルです・・・。

41歳トリオの幼い頃のつながりも紹介できましたし、そろそろ本題のお話が出てきます。ちょっと御大が可哀想な場面も出てきます><;

>御大のお母さん、さすがだなあ(笑)

今も元気に健在です(^ω^)

2016-02-08 (Mon) 22:27 | EDIT | REPLY |   

Leave a reply